紙を生み出す業務や、そこに携わる社員をも不要にするからだ。
ある鉄鋼会社の財務担当役員がひとつの実験をした。
財務部の全スタッフに向かい、「生産性のある仕事をしている場合はそのまま。
単純作業を行っている場合はその場に立ち上がって」といった。
するとその瞬間に、スタッフの半分が立ち上がった。
続いて1時間以内に残りの9割が立ち、1時間の間に生産性のある仕事をしていたのは、わずか2人という結果だった。
この会社の財務部の9割以上は、計算業務や伝票の作成・転記などの単純作業に、1日を費やしていたのである。
経理・財務といえば、コンピュータ化が進んでいる業務。
それでも、これだけのムダだ。
ほかの部署の効率がいかに悪いかは推して知るべしである。
日本企業の間接部門の生産性が低くて当然だろう。
こうしたムダを排除するのがイントラネット導入にともなうペーパーレス化である。
S系列の消波ブロック大手Tでは、本社と全国の営業所を調査。
その結果、年人間しかできない知能を使う仕事に回せることが情報共有化の最大のメリットであり、それこそがe-Businessなのである。
情報武装に対して、経営者は対投資効果の金額を実際に見たように、確実に合理化は図れるのだが、それこそが人材を人財に変える点だ。
いままでなんら付加価値を生まなかった単純作間30万通の帳票を作成・転記するために年間8万2000時間が費やされていた現実に驚いた。
そこで同社はグループウェアを採用、最初に伝票の発生する営業現場から本社までを電子伝票で一貫させ、事務員36人分の単純作業をすべて解消する体制に変えた。
レベル3の会社は、e-Businessの基本的な要素をすでに保有していると判断できる。
だが、組織内に残っている階層意識などが邪魔をして、e-Businessが本来持っているオープン性という特徴が活かされていないのである。
オープンな情報共有システムを導入していながら、それが業績や顧客サービスの向上につながっていない、むしろ社内に混乱が生じたというケースが多い。
その原因を探っていくと、必ず突き当たるのが階層意識や縄張り意識だ。
たとえばある食品会社で、新しいレトルト食品の開発を行っていると仮定しよう。
それはヘルシーさを売り物にした、主に若い女性をターゲットにしたカレーだ。
新製品開発はどこの会社でも、ある程度商品化のメドが立つまでは社内でも一部のものしか関知しないのが普通。
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